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[20210922]
ER-C55T(Tr.ラジオ)を買って、小改造

(自家製)「信号発生器+カウンタ」検討の一環として、(旧態依然としてLC/コイルとバリコン回路を持つ)LCD表示のマルチバンド・トランジスタ・ラジオ「ER-C55T」を買ってみた。(図2[クリック] ¥1,620送料込み)
(FM,AM受信は至極良好なのに、これの故障原因が良く分からなかったのだが、多分、短波帯SW1〜10の感度が極めて悪かったからではないかと思う。とは言え、ロッド・アンテナをラックの金属部に接触させると、ビックリするほど物凄いガリガリ音は出るのだが。苦笑)

当初は、これの"LCD表示部"をLCD表示カウンタに載せ替えることも考えていたが、やはり、"液晶装着部"が薄過ぎて、置き換えは無理なので、止めた。
その代わり、そのまま"液晶の周波数表示"を利用する(単純な)「RFオッシレータ」に出来ないかどうかを、検討してみた。

これの"周波数表示"は、"局発周波数−中間周波数=受信周波数"になるので、周波数の直読にはならないが、単なる加減算だから、楽勝だろう♪(笑)
...ところが、必要な"発振周波数"(つまりLCD表示値)を"局発周波数"に換算するには、"LCD表示値"に455KHzを足す"足し算”をしなければならないわけだ。(図1
それが、思わぬ難関だった。例えば、逆に、7,100KHzの発振出力を得るには、"LCD表示周波数"は幾らにすればよいか?...
...6,645KHz?...△...〇
暗算もいいけど、やはり、直読の方がいいなぁ!(苦笑)

それに、他の問題点として、"出力端子"を"バッファリング"していないので、何か負荷を繋ぐと、周波数が大幅に変動してしまうこと。
まぁ、発振が止まらなければ、その表示値を使えばいいわけだが。
でも、如何にも不安定そうで、満足ではないが...。

尚、FM,AM部は触っていないので、通常の2バンド・ラジオとして、そのまま使える。
(でも、私は、ラジオは殆ど聴かないからなぁ)

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+++ LCD面・部品面 +++

これの"LCD表示部"を見ると、ほゞPCB 2枚分の厚さしかないので、(既製品の)「LCDカウンタ」との置き換えは、到底無理なようだ。(図3
(汎用カウンタなら、直読できる"周波数値"を表示出来るが、この"LCD表示部"は、455KHz引いた値を表示するから、常に、"頭の体操"を強いられる。...出来れば、入れ替えてみたかったのだが)

基板裏面は、通常の両面基板のように半田だけの面ではなかった!
L,C,R等の表面実装用チップ・パーツ群が載せられていた。(図4[クリック]

左中段部の「L11」周辺に焼け焦げたような跡があったが、これがどんな不具合を引き起こしたかは分からず。
「L11」に異常は無し(だと思う。後で、測ってみたら、約25μHほどだった)
(もしかして、SW10帯を受信中に、小雷でも落ちて、「L11」周辺がその被害を受けたのかな?)

ここで、基板上に"チップ・インダクタ"が載っていて、「RF側同調回路」にそれらが使われていることに気が付いた。
これらの内1個を、後で流用することになる。


+++ 各バンド幅の拡大 +++

さて、これを所謂「高周波オッシレータ/信号発生器」に仕立てるには、兎に角、細切れになっている各バンドを広げて、オーバ・ラップさせる必要がある。
10バンドもあるのに、間の周波数が"歯抜け状態"だった。
この問題は、可変バリコンの容量を大きく使うことで解決するのだが、現状では、最大容量の1/3〜1/4ほどしか使っていないらしい。
回路図が無いので、"配線パターン"を追うこと位しか出来ないが、付加的にキャパシタ/コンデンサやインダクタ/コイルを半田付けして、様子を見ることは出来た。

どうやら、「C15(約82pF)」が局発側のバリコンに直列に入っているらしいことが分かった。
そこで、容量の異なるコンデンサを半田付けして、あれこれ値を変えてみた。(図5
これで、バンド幅を好きなだけ(?)広げることが出来そう!
前回は、方法が分からなかったが、今回の実験で、コイル内ではなく外付けのコンデンサだろうと予想出来た)
現在は、大きな容量(多分、0.01μF?)のチップ・コンデンサを付けてあって、その周波数幅は図6[クリック]の如く。

ちょっと、"重なり部"が多いような気もするが、この辺で妥協だ!
(...バンド切替の手間を考えると、もっと、バンド数の少ない方が、操作が楽かもしれないなぁ)


+++ 最高域の拡幅 +++

元々、22MHz辺りまでしかカバーしていなかったのだが、更にバリコンの容量が増えたので、最高周波数が20MHz以下に下がってしまった。
中のコイルの「ダスト・コア」を廻して、インダクタンスを減らしたが追い付かない。
「SW10のバンド」だけを減らす為に、それに並列に「RF同調部」から外した"小インダクタL4(約2.8μH)を取り付けた。(図7
それで、約半分の1.8μHになったようだ。
これでも、やっと27MHz台。(図8[クリック]

もっと、小さなチップ・インタクタがあれば、試したかったのだが、総合的に考えて、これで妥協。

しかし、こんな小さなインダクタって、LC共振回路にしたら、"Q"は幾ら位なのだろう?
(ふーむ、ネット上には、色々参考になる情報がある。少し、学んでおこう!)
RF部の同調回路に、こんなものが使えるなんて、今までは考えてもみなかったが、"SDR広帯域受信機"などのフィルタには、むしろ、こんな方が有効なのかもしれない。これからは、"考え"に入れよう♪ (また、私も少し賢くなった!)


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