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[2017年7月22日]
電源線の3線化で、「表示差」の改善を狙った

今回、「自家製電源」の「電源供給線」の3線化によって、ほんの小さな改善だが、「表示電圧値」と「対象物側の端子電圧値」との「表示差」が小数点以下2桁目内で納まるように出来た!(図1)
これは、Li-ionバッテリの満充電近くでの4.2V|8.4V前後の微妙な値を看視したいという(ヘンな)望みを満たす上で必要だった為。
そのことを除けば、普通の使い方なら、下1桁目までの値で十分だし、無理にデジタル表示にする必要も無かったのだが。

正しい実験手法では、各値は10回ほど測定してその平均値を採るのが常道だが、(手抜きで)1,2回の測定で済ませてある。これをグラフ化したものが図2<クリック>
これを見ると、“今回の少数点以下2桁の改善”は、目くそほどにもなっていない。(苦笑)

それと、「表示電圧値」を示す電源本体の「デジタル電圧計」は、全体の「電圧差」を下2桁内に納めるために、VRで(少し低めに)微調整してある。
・・・これは(健全な)“生活の智恵”だ!(笑)
尚、この電源は、出力電流が2Aを超えると、出力電圧が20V以上は出難くなり、そのままだと次第に出力電圧が低下してくるので、測定値は怪しくなる。(勿論、そんな領域は、無理して使わないでおこう!)

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4/3線式の検討
「電源供給線」は、元来、太くて抵抗分の少ない線を使うべきなのだろうが、当苑では取り回しが楽なので、細いビニール被覆線2本を撚って使っている。
線が細いと、抵抗分の所為で、電圧ドロップが生じて、電源側(の「表示電圧値」)と対象側(の「端子電圧」)との間で(僅かに)「電圧差」が出て来る。
流れる電流が多くなるほど、その「差」は大きくなる。
そうすると、電源本体に備えた電圧計では、対象物に印加されている電圧を正しく読めていないことになる。

今回は、これを解消するため、電圧計のためのプローブ(に相当する「電圧検出線」)を、対象物の端子部まで伸ばしてやって、端子電圧を正しく読もうということだ。(図4<クリック>右上)
望ましいのは、プラス、マイナス線の両方を端子部まで伸ばせればいいのだが、生憎、現在使っている「デジタル電圧計」は、マイナス線の切り離しが出来ない回路構成になっている。
(それが可能な「デジタル電圧計」を更に付け足すか、可能な電圧・電流計を探すか、など他の選択肢もあるが、今回は、妥協的な3線式にした)
3線式は、マイナス線側の電圧ドロップは我慢して、プラス側(半分)だけを補償する方法だ。(図4<クリック>右下)
この電源線として使ったのは、USBカメラ余剰品のケーブルで、[赤+緑]をプラス側、[黒+白]をマイナス側にした。(図4<クリック>左下)

そして、マイナス線側の電圧ドロップ分を一定分補償する為に、「デジタル電圧計」のVRを調整して、少し「表示電圧値」を下げておく。
これを“邪道”というか、“適正な合わせ込み”というかは、人それぞれ♪(笑)
(この方法は、昔スーパーラジオのトラッキング調整をやったことのある人達なら、理解は容易だと思うが?)

確認
(買ってから、校正などは全くしていないので、絶対値の精度は不問だが、)当苑の標準原器「OPTICAL POWER MULTIMETER」で、電圧値を確認した。(図6)

約8.12Ωの抵抗負荷に、5V(≒4.99V)を掛けて、約600mAの電流を流した時の「端子部電圧」をこの「OPTICAL POWER MULTIMETER」で見て、それと電源側で見た「表示電圧値」とを比べたのが、図7<クリック>だ。

・・・ふむふむ!電圧値は良く有っている♪結構!
だが、電流値の方は、「デジタル電流計」を調整していないので、少し計算値(=0.61A)からズレているようだ。
(調整は可能なので、その内、調整しようと思っている)

電圧微調整の問題
これで、端子電圧部の電圧が小数点以下2桁まで、正確に読めるはず(?)なんだが、一方で、現在のVRでは、(小数点以下2桁目の)細かい電圧設定/調節が、酷く難しいのが現状だ。
これには、(微妙な設定も可能な)多回転VRなどを使うのがよいのだろうが、簡単に、(1〜3KΩ程度の)低抵抗VRを直列に入れて、微調整が出来るようにして、様子を見ようと思う。


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