[120718]
発煙ACアダプタを、分解しました
先般、ネット・オークションで買った外国(支那)製ACアダプタ(65W 20V,3.25A \1,438送料、手数料込み)が、ThinkPad R60で使用中に、突然ブチブチ音を立てて煙を吐き始めました。
慌てて、ACコードを引き抜こうとしたら、酷く熱い!・・・ やばい!これの被覆が融けてAC100Vがショートでもしたら ・・・ まぁ、メイン・ブレーカが落ちるだけですが。
それにしても、このパチモン、不良化すると煙たい!ですねぇ。(笑)
売主に連絡したら、『輸送途中で不良化したのかもしれません。不良品は返送不要で、別の1個送ります』って返事が帰って来たので、早速、これは分解して、中を観察してみました。
3箇所ほどパーツがぶっ飛んでいて、更に悪い事に安全対策のはずのヒューズが切れていませんでした。(左上写真&<クリック> ヒューズは写真の右上端)
大元の原因は、電力制御用MOSFET(6N60)のリーク&ショートではないかと見ました。
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外観と内部
一応これは新品販売のはずだったし、不良品なら正常品との交換で“それを送り返せ!”というかな?と、暫く、そのままにしてあったのですが、早く中を確認したかった!
『輸送途中で不良化』も、組み立て方によっては満更無い話でもないと思いましたが、兎に角、中を見れば何か分かるはずですね。
(それにしても、lenovo製そっくりですねぇ。“アウトレット品”なのでしょうか?左写真)
分解するために、周囲の溝を「アクリル・カッター」で削って行きましたが、殻割りは、比較的容易でした。(左写真<クリック>)
開けたら、不良化箇所が、一目瞭然!
IC KA3842の6番ピンが焼け切れていた!
R15,R19が燃えて、蒸発していた!
Q1 6N60が融ける寸前だった!
回路1次側破壊!と安全FUSE?
念の為、KA3842の資料を探したら、Fairchild社の“応用例の回路図”が参考になりそうだったので、利用させて頂きました。左図 感謝!<(_"_)>
これで分かったのは、壊れたパーツは(100V側)1次側回路の中のMOSFET周りだけのようで、そのMOSFETの不良化が、大元の原因のようです。(左図)
これが壊れると100V近くがモロに掛かるから、制御用KA3842など一溜りもないでしょうねぇ
多分、これは、時間経過によって発熱が過大になってくる不良だから、出荷時の“短時間テスト”では発見出来なかったのでしょう。
しかし、製品の全数エージングをきちんとやっていれば、こんな不良は出荷前に弾けただろうと思います。
或いは、“MOSFETの潜在不良品”に運悪く当ってしまったのかも。(宝くじの逆みたいもの!)
それにしても、1次側のヒューズは、一体何の役目なんでしょう?・・・ 抵抗が2個も焼け飛んだり、ACコードが熱々になるほど電流が流れてたのに、このヒューズ君、知らん顔のようでしたが、そんなのってあり?(左上写真<クリック>)
しかし、そのお蔭で、焼損・破壊の様子がよく見えるようになったのですから、あまり、それにケチを付けるわけにも行かず。(苦笑)
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