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物事集 令和二年二月版




楊令伝<4>  「二月二十九日」

『楊令伝<4> 北方 謙三著 集英社文庫 2011年9月 1刷 ¥600+税』 (¥108送料込み)

この『北方古典シリーズ−楊令伝』は、前は単行本で読んで「BOOK-OFF」へ返納(!)していたのだが、繰り返して読みたくなって、文庫本保存に切り替えた。
水滸伝』は、単行本の読後に、文庫版に切り替えて既に読み終えたが、その続編としての『楊令伝』を今、第四巻まで読み進めた。

読む度に、面白さが増して来る。
登場人物の総てが、快男児・快婦女であり、それぞれの生きる目的が単純化されていて、かつ、それぞれの技・業に長けているし、またそうあろうと努力しているから、頼もしい限りだ。
各自の存在が、相互に補完しあって、しっかりした集団(「梁山泊」)を形成している。
“宋”という国のように、相互が依存し合って/もたれあって成り立っているという感じでは無い。

それに引き換え、時々、今の私達日本人の生き方の“無様さ”を思い知らされる。
人間として優しく弱くなろうと努め、弱過ぎて自分で自分を助けられなくなれば、直ぐに社会に助けを求めようとする“依存傾向”があること。
これは、男性固有の「自立心・独立心」が損なわれ、殆どが“社会依存型”になってしまっている所為だろうと思えて仕方が無い。
かく言う私自身ですら、その枠から少しもはみ出していないのを自覚しているから、この小説は、そうした楽しい夢を見せてくれているわけだ。
これら「北方水滸伝」「楊令伝」「岳飛伝」は、私の永久保存版だ!




書籍「RS232C」  「二月八日」

『MS-DOS版RS232Cインターフェイスの使い方 松田 稔、山本 正樹共著 日刊工業新聞社 1991年7月 6刷 ¥1,600税込み』 (¥1,310送料込み)
『PC-9801 RS232C活用法 磯部 俊夫著 工学図書株式会社 平成6年6月 9版 ¥2,060税込み』 (¥600送料込み)

Flash memory Writer」を自作していて、“RS232C”での通信がなかなか上手く行かなくて悩んでいた。
そのホストを「PC110」に替えて、プログラムをアセンブリ語で書くことにして、それで始めたら、上手く通信出来るようになった。
なので、そのついでに基本に戻って学び直そうと、ネットで書籍を探したら、数冊見つかったので、その二冊を買ってみた。
(片方は、結構な値段ではあった。古書ってのは、そんなものかもしれないが...)

どちらも、中身は、初期の極く標準的な内容なので、私が抱えていたような問題の解決に直ぐ役立つものではないが、プログラム例がアセンブリ語で書かれていることもあって、親しみ易かった。
これらの本で気が付いたのは、この時代のホスト・マシンの動作速度は、“昨今の高速マシン”とは格段に違う...遅い!ってことだ。

マスターとスレーブ双方の“ボーレート”を合わせても、データを受け取った(スレーブ)側の後処理が、時間的に間に合わなければ、通信全体が上手く行かないのは必定。
従って、高速側(マスタ)が、低速側(スレーブ)の内部処理を“かなりの時間、待つ(長いWait入れる)”という対処をしないと駄目みたい。
(しかし、その“Wait”は結構アナログ的だし、“適切な長さ”にするには、かなり面倒!)
なので、むしろ、双方のCPUクロックが近いもの同士の方がやり易そうだ。
そういう点で、最近変更した「PC110(クロック32MHz)」と「PICマイコン(8MHz)」の組み合わせは、まあまあ良かったのだろうと思う。
(因みに、ホスト役のサブ機「VY21A/W-5」のCPUクロックは、2.1GHz)

こうした本は、私にとっては、やがて宝物になるだろうと思うので、大切に保存しておこう!


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