物事集 二〇一八年九月版
『民法 第九版』 「九月十七日」
『民法 第九版 我妻 栄、良永 和隆著 遠藤 浩補訂 勁草書房 2013年2月 9版1刷 ¥2,200+税』 (購入¥200税込み)
『民法』を調べてみようなんて、今まで考えてもみなかったが、そろそろ“終活(?)”をしておいた方がいいかな?と考え出したら、やはり“民法”も少しは知っておきたいと思い始めた。
問題の発端は、(以前、若気?の至りで、)「分譲別荘地」を“終の棲家”のつもりで買ったことにある。
それを、住みもしないで放っておいたのだが、今後、「固定資産税」や「管理委託・委任費」などが“永遠に要求され続ける”らしいことが分かって来て、こんな“負の遺産”を、子や孫達に引き継がせたくないと思ったわけ。
その「別荘地」や周辺が活発に売り買いされていれば話は簡単なのだが、昨今では(人気の無い?)「分譲別荘地」は、そうは行かないみたい。
ネットで調べてみると、こうした(売買が薄い)土地の“契約解除”や“権利放棄”などは、裁判沙汰にしても簡単には片が付かない。
むしろ、(651条などで)裁判をしても、高裁、最高裁では、(土地所有者側には)不利な判例が積み上げられて来ているようで、(弱者では)とても勝てないのが現実らしい。
ならば、せめて「管理委託費」の削減/低減だけでもやっておきたいと、“交渉すべき項目”を調べ始めた。
「民法」に関して、先ずは“全貌”を知っておこうと、「BOOK-OFF」で見掛けたこの本を買ってみた。
これは、読み易く分かり易いが、上下(?)関係が分かり難い箇所もある。
(単なる)“解説書”なので、別途「法令集」そのものも必要かもしれない。
ネット上の情報を色々参考にさせて貰っているが、そこで「相続」に関して、(今まで知らなかった)『限定承認』という項を見て、これをもう少し詳しく知りたいと思っている。
『半島を出でよ(下)』 「九月十一日」
『半島を出でよ(下) 村上 龍著 幻冬舎 2005年5月 4刷 ¥1,300+税』 (購入¥108税込み)
[前出]
上巻は読み終えて、下巻も半分近くまで読み進めたが、もう読んでいる内に反吐が出そうになって、読むのを止めた。
日本の(自らをインテリと意識している)女性TVレポーターが、(ふらふらと)北朝鮮の強壮なテロリスト兵に好意を持ち始める様子が描かれ始めたからだ。
それまでは、散々、日本の首脳者(達)や組織の長達の“無能さ”やテロリストへの“迎合主義”に歯軋りをしていたのだが、こと此処に至って、もうこんな中身の話を最後まで読む気がしなくなった。
別段、この小説が悪いわけではない。
ただ、あまりにもリアルに/見事に、日本や日本人の特性やその生き様を抉り出しているし、やがて、日本が決してハッピーエンドでは終われないはずだってことが、(まだ読んでいないけれど、)分かるからだ。
...そりゃあ、小説だから、上面はハッピーエンドで終わるかもしれないが、起こりうる「現実」はそうではないことが、昨今の大津波被害や大雨被害、地震被害の後の世間の様子・状況を見ていても、良く分かる。
被害は、当事者達によってある程度修復はされるだろう。
しかし、“被害の爪痕”は残ったままで、“亡くなった人達”が帰って来るわけでもなければ、“損なわれた資産”は、再び活かして使われることもないだろう。
そして、被災前よりも活力のある展開が見られたり、前以上の素晴らしい風景が作り出されるわけでもない。むしろ、逆の場面(被害救済や被害回顧)ばかりだ。
それがどうして“ハッピーエンド”と言えるか?
もし期待するとしたら、日本人皆が、昔の“勤勉さ”や“忍耐強さ”、更に学ぼうとする“素直さ”や“賢明さ”を取り戻そうと努力し始めることだろう。
...でも、最早、その兆候や傾向すらも見られない。目下、日本人・日本民族は“スパイラル下降中”だもんな。
『封印された日本の秘境』 「九月三日」
『封印された日本の秘境 鹿取 茂雄著 彩図社 平成26年5月 5刷 ¥1,300+税』 (購入¥200税込み)
この本は、文句無く面白い!...と言ってしまうと、(“秘境”なる場所に対して、)少し不謹慎かもしれないが。
この著者は、“プロ”や“セミプロ”でも無さそうな、“単なる好事家”の感じで、好感が持てる。
「命がけでも行って見たい」とはちょっと大仰過ぎると思うが、実際には、気が置けない仲間・知人が発するようなそんなセリフだから、許せる。
記事群は、普通の人が、それ程の冒険心や注意力を必要としないで行ける所ばかりのようだから、読んでいても其処此処で好奇心を擽られるので、むしろ(プロのような)“完璧な解説”などが無いのが、よろしい!
まぁ、殆どは遠くて、“ちょっと行って見ようか?!”とはならないが、中の“ある場所”は意外に近かったので、大変興味が湧いた。
その場所なら、もしかしたら可能かもしれないと、下調べをして、行ける所までという条件付でトライしてみた。(その話は、また別途)
これも、“出来れば自分でも行きたいなぁ!”と思わせられる処が、この本のいい処だろう。